ジェロントロジストを求めて各分野の先駆者に独自の視点でインタビュー

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更新日 2015-08-30 | 作成日 2008-06-12

研究探訪 VOL.6

ジェロントロジストを求め各分野の先駆者に、室長が独自の視点でインタビュー。
第6回目は藤田佳代さん

エステティックの真髄を日本に紹介
藤田 佳代 氏 (CIDESCO認定エステティシャン)


1. エステティックの真髄を日本に紹介し、座れるべき椅子に座った人

img_0775.tif人には必ず人生を左右するmilestone 「人生の標石」がある。それを見つけるか、気づいた人が人生の成功を得るのである。藤田さんのそれは、第一に、美容師の資格を取ったときにあった。そしてその目標が明確になったのはフランスのマドレーヌ・マガン女史との巡り合いにあった。人生の分かれ道は何気なく来る。右に行くか左に行くかはそのあとにその結果が出てくるのである。しかし人は何か感性によりその道を自然に選ぶものでもある。よく言われることだが、人には座る席を自分で探す人と、自然に目の前に空いた椅子が用意される人がある。日本で初めて、CIDESCO認定エステティシャンとして、エステティックの奥深さを啓発した道は自然にそうなったのではなかろうか。






2. 美容師からエステティシャンへの転身

img_0749.tifエステティックの意味は深い。エステティックの語源は、「Aesthetic」(英語)、つまり「美学、審美、美意識」。この言葉は、約250年前のドイツの美学者バウムガルデンが「感性の美学」の中で「エステティック」という言う言葉を用い「美とは、人間に満足や快感を与える対象である」と定義したことにある。エステティックの本質は、それぞれの人の心にある「美しくありたい」という欲求を実現し、幸せと満足感をもたらすものである。
フランスではエステティックは「内面の美」を感じ取り、それを「外面の美」へ導きだす、技術として認められており、その基本には内面の追及と科学的裏付けがされてあり、人間そのものの把握が求められる。日本においては、マーサージや美顔技術などと混在されがちである。

藤田さんはこのエステティックの深さを感性でかぎ取り、内面の美の追求のため、この道に入ったのであろう。そんな確信が藤田さんの表情から感じられた。


3. ソシオエステティックとは・・・

エステティックは心身ともにより美しく健康になることを目指しているが、これからのエステティックの領域として、社会的に困難を抱えている人を支援する「ソシオエステティック」が注目されている。施術によって癒し、励まし、本来の自分を取り戻すための支援をすることで、人の心の奥にある悲しみや悩みを軽くすることができる、非常に奥深いものである。だから、健常者だけでなく、高齢者や病気の人、社会的問題を抱えている人にも広げるべきであるというのがこの考え方の主旨である。
フランスでは30年近く前から、これらの仕事にあたるソシオエステティシャンを育成する国家認定養成機関がある。
この趣旨に従い、藤田さんは今後さらにソシオエステティシャンの活動の場が広がる、支援活動に積極的に取り組んで行こうとしている。

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4. 超高齢社会日本「百歳社会」への提言:wellness(ウェルネス)

img_0779.tif1960年代にアメリカにおいて、illness(病気)の対極の考えとして、wellness(元気な)が提唱された。この定義は「一人一人が、もっと素晴らしい人生、幸せな生活があることに気づき、それを選びとって積極的な生き方をつくり出していくこと」。人生100年の時代がすぐ来ることを考えると、人生の半生を元気に生活するには、心の充実と外面の美しさが必要である。藤田さんのような方が、エステティックを通じて日本の高齢者に明るい、元気な気持ちを与えてくれるのではなかろうか。また、エステティックの奥深さを、藤田さんをつなぐ多くの若い人に指導している姿を垣間見るにつけ、凛とした姿で、自立し、元気に、社会に役立つ生活、そんなファースト・ランナーが藤田佳代さんのような気がする。

撮影協力:NAAM
写真:谷口とものり

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藤田佳代

CIDESCO認定エステティシャン
一般社団法人
日本エステティック協会 理事
     同教育研究委員会
     同ソシオエステティック委員
     同東日本地区委員

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